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病院でVRがどんな風に使われているのか?実例を紹介します!

VR映像を医療分野に活用するというのは、今はだんだんと一般的になりつつあります。日本ではまだまだ抵抗がある病院も多いかもしれませんが、海外では病院で活用するのも一般的になっているんです。

でも、いざVRを病院で活用しようとなっても、実際にどんな風に活用されているのかということがわからないと、実現には至りませんよね。そこでここでは、実際に病院においてVR映像というものがどんな風に活用されているのか、その実例を紹介していきます。

病院でのVR映像は大きく分けて3つのジャンルで活用されている

病院でのVR映像活用法は、一つではありません。大きく分けると、だいたい3つのジャンルにおいてVR映像が活用されていると言えるんです。

  • 一つは、リハビリのための活用。
  • さらに教育のための活用。
  • そしてもう一つが、治療のための活用です。

中でも特に多いのはやはり、リハビリのために活用するという例と、教育のために活用するという例でしょう。

VRを病院でのリハビリのための活用する実例

VRをリハビリのために活用している例としては、アメリカの「デューク大学」というところでの使用例が挙げられます。

そこでは、病気の後遺症などで実際には歩行困難な人に対して、VR装置を装着させて仮想の歩行画面を見せていました。それをしばらく続けていると、次第に歩行困難な人も歩行が出来るようになったというのです。

もちろんVRを使うことによって、いきなりすぐに足が動くようになった、歩けるようになったというわけではありません。でもそれを使うことによって、実際に歩く姿をより鮮明にイメージ出来るようになり、少しずつ少しずつ足を動かすことが出来るようになっていったのです。

他のところでも似たような例はたくさんあります。たとえば同じように手足が動かなくなった人に対して、VR映像を見せながらVRの中で手足を動かせるようにトレーニングをさせるんです。

普通にリハビリ施設でトレーニングをしたり、あるいは病室でトレーニングをするよりもはるかにゲーム感覚でリハビリトレーニングを行うことが出来るようになるので、のめりこめやすくなります。

こうしてVR映像を用いてリハビリをすることによって、実際に動かなかった体の機能を元に戻していったという例も多数見受けられるのです。

教育でのVR使用は病院にとって利益大

教育にVTRを使用するというのは、何も今に始まった話ではありません。ずっと前からいろいろな病院でVTRを用いた教育はされてきたでしょう。しかしただVTRを見ているだけでは、いまいち勉強にならなかったと感じている方も多いのではないでしょうか?眠くなるだけであまり頭に入ってこなかったという経験は、多くの人にあるものです。

たしかに実際に本当に何かを身につけたいならば、身体を動かして学んでいかないとあまり身にはつきません。「あぁしてはいけない」「これはだめ」というような教育であれば、ただのVTRでも意味はあるでしょうが、「ここの手術はこうして行う」とか「こういう時にはこういう風にリハビリしている人を支える」とか、そういう実動的な教育の場合は体を動かさないと身にはつきません。

そこで役立っているのがVR映像なのです。

アメリカの「メイヨー・クリニック」という病院では、イギリスの会社と共同開発したVR装置を装着して画面内で手術をさせ、それによって医者としてのスキルを挙げさせるという例があります。あるいは他の病院であっても、「この臓器はこんな風に動く」とか「この臓器とこの臓器の間はこんな感じ」とか、実際に自分の目で見て、身体で体験しないと確認できないようなことを説明することにも活用されています。

臓器の間隔などは実際に手術現場に何度も何度も立ち合わせることができれば確認できるでしょうが、それだってあまり数は稼げないのではないでしょうか。そうそう何度も確認したい部位の手術があるわけでもないでしょうし。

実際の手術の経験ともなればなおさらです。もちろんVRだけでスキルが完璧に身につくことはないでしょうが、これまでであればなかなか練習もむずかしかったものも、今ではこうしてすごく簡単に、しかもリアリティをもって練習できるようになっているんです。ヘルスケア大手の企業である「ジョンソンエンドジョンソン」でも、整形手術のトレーニングにVR映像が活用されているということからも、これがいかに効果的かはわかりますね。

これらは当然医師のレベルアップにつながりますし、教育のために必要以上に医師を割かなくてもいいということにもつながります。

それは病院にとってはすごく利益が多いことなのではないでしょうか?

治療のための病院でのVR活用例

治療のためVR映像を活用するというのは、まだ比較的に特殊な例ではあります。でも実際に、うつ病の治療に対してVR映像が活用されたり、あるいは長期入院で精神的に閉塞感が出てきてしまっている人たちに向けて、疑似的に外の世界を体験させて開放感を感じさせたりするという使い方もあるんです。

さらには、何らかの不安を改善させるために使用されたり、視力回復のためにVR映像が用いられているという例もあります。

不安で言えば、不安障害の治療というだけではなく、手術への不安を解消させるということに対して活用されることもあるんです。

大きな手術をするとなると、患者さん側が怖がってしまうこともあるのではないでしょうか。

それに対して、手術の様子や手術後の様子などをVRで見せてあげることによって、安心して手術を受けられるようになるのです。実際にアメリカはカリフォルニア州の「SSK」という美容整形医院では、そんな風にVRを活用しています。

リハビリに対しての使用方法や、教育に関しての使用方法では、だいたいこういうシーンでこう使うという前例がまとまってきているように見受けられますが、まだまだ治療に対してのVRの活用というのは、可能性が感じられる分野でしょう。

まだ使われていない分野の治療においても、VR映像が一石を投じることになる可能性はあるんです。これからの治療法の一つの選択肢として、VR映像というものについて考えてみることもおすすめします。

病院でのVR活用はこれからますます一般化していく可能性大

特に日本では、まだまだVR映像を活用している病院は多くはありません。でも、これから先、VRというものが一般化していく可能性は高いです。

たとえば一般家庭においても、もはやだんだんとVRというのもは一般化してきつつあります。まだまだ装置を持っていない方が多いので、爆発的にはやっているわけではありませんが、これからだんだんと低価格化が進み、次第にテレビのように一般的なものになる可能性は高いでしょう。

一般家庭においてより一般的なものになれば、それを医療分野で活用する、病院で活用するというのも当然より一般的になるもの。そんな風に一般的になってからVR映像を使い始めるのでは、やはり他の病院と差別化も出来ませんし、VR映像自体もどこかの真似のような、あまりいいものが出来ない可能性は高いですよね。

あるいはどこかの医療機関と制作会社が作成したものを高値でつかまされる可能性もあります。だからもし活用するならば早い方が良いことは間違いありません。

いきなり治療に活用するのは難しくとも、教育のためのVR映像であれば、比較的にすぐに作成に取り掛かることはできるでしょうし、検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

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