禁煙は、なかなか成功させるのが難しいものだと言われています。だから禁煙治療でも、あの手この手で禁煙を成功させようと日夜試みていることでしょう。そんな禁煙治療では、日本国内でも欧米でも、映像を活用するのが活発になっています。
日本では主にモーショングラフィックで
日本でも欧米でも活発になっている禁煙治療における映像の活用ですが、日本国内では主に、モーショングラフィック動画が使われることが多いです。
禁煙におけるモーショングラフィック動画とはたとえば、喫煙をしたくなる仕組みを、イラストや図解を動かしながらわかりやすく説明したり、そこに、喫煙を続けていたら最終的にこうなってしまうというその流れを、写真や実写を織り交ぜながら説明するという動画になります。
もちろんそれを見たからと言って、それだけで禁煙が成功するわけではないでしょう。
それに加えてさらに、カウンセリングや薬などでのサポートをしてこそ、禁煙は成功していくと言えます。
しかし、こうして動画を用いて患者自身の禁煙したいという気持ちを高めていったり、冷静に禁煙と向き合う気持ちを成長させていく方が、禁煙が成功しやすくなることは間違いないでしょう。
欧米ではVR映像の活用が広がりはじめている
日本ではそうしてモーショングラフィックが活用されていますが、では欧米では禁煙治療でどのように映像が活用されているのでしょうか?欧米では、特に最近では、VR映像を用いる試みが広がりはじめています。
VR映像を用いた禁煙方法とは、わかりやすく言えば、VR映像を利用して、喫煙しているかの状態を作りだすという方法になります。
禁煙を希望している喫煙者が禁煙をしていて辛いと感じるのは、喫煙したいという欲求が強くあるのに、その欲求を抑えることが難しいからでしょう。
それが簡単に抑えられるのであれば、誰でもすぐに禁煙が出来るはずです。
でも実際に禁煙をするのは難しいわけですから、その欲求を抑えるのは難しいのだと言えます。
そこでVR映像の出番なのです。VR映像は、その映像の中に自分が飛び込んでいるような感覚を体験することが出来ます。
つまり、その映像の中での行動を、実際に自分がしているように感じることが出来るのがVRなのです。
だから、VRの中でタバコを吸っているような映像を作り出せば、まるで実際に自分がタバコを吸っているかのような感覚を味あわせることが出来るようになるでしょう。
当然それはVRの中での出来事なので、実際に自分がタバコを吸っているわけではないです。
だからその欲求だけは、そうして疑似体験の中で満たすことが出来るけど、実際にタバコを吸っているわけではないので中毒症状は強くなりません。
欲求が強くなる度にそうしてVR映像で疑似体験をさせてその欲求をスマートに抑えていけば、次第に吸いたいと思う欲求自体も起こりづらくなるでしょう。結果、禁煙を上手くすすめていくことが出来るようになるのです。
こうしたVR映像の禁煙治療への活用は、まだまだ欧米でも本格的に広がりを見せているわけではないですが、これから徐々に広がっていき、いずれ日本でもそれが主流になる可能性はあるでしょう。