新型コロナウイルスの影響で、医療現場では戦いの始まりとなりました。感染拡大が比較的抑えられている39県での緊急事態宣言解除が決定し、残る8県に関しても、改めて宣言解除の判断をするとのことで、東京や神奈川などが、宣言解除予定よりも早く、解除される可能性が出てきました。
このような結果に結びついている大きな要因として、今この瞬間も勇敢に立ち向かい続けて下さっている、全ての医療従事者の方々の努力の賜物であります。この流れを後押しするかのように、コンピュータグラフィックス(CG)を使って、新型コロナウイルスの構造をモデリングする、医療用CGの製作現場の活動も活発になっています。
今回は、医療用CGでウイルス構造をモデリングするときに、そこにはどのような意味があって、どのように活用していくことができるのかということについて、詳しく解説していきたいと思います。
①CGを使ってウイルス構造をモデリングすることの意味
新型コロナウイルスは、その名の通り、新型の全く新しいウイルスであるということや、目には見えないこと、また非常に高い感染率を持つことなどから不安や衝撃を患者に与えますが、新型コロナウイルスが、具体的にどう恐ろしいのかというところについては、よく分からないままに恐ろしいと感じている患者が多いことも事実です。
このように感じる背景には、テレビやラジオなどに出演する識者や学者ですら前例にないほど未知のウイルスであり、解明途中のために断言することが困難であり、具体的な説明が難しいことなどから、確実な情報を得ることが難しいために引き起こされた、ある意味では自然な感情であると言うこともできます。もっとも、新型コロナウイルスに関して、今確かに分かっていることは、現時点でその正体が一体何なのかが具体的に[分からない]ということに尽きます。
スーパーやドラッグストアからは、いつの間にかマスクが消え去り、除菌スプレーもいつからか消え、トイレットペーパーまでが姿を消してしまった時期がありました。それらの行動の理由は結局、目に見えないウイルスへの[恐怖]や[不安]といった感情から引き起こされた行動によるものではないでしょうか。
これに関しては、多角的な視点から見る必要があります。例えば、ウイルスに感染した原因や感染経路を突き止めたい時に、CGモデリングを活用する方法を取り入れることで、解決できる可能性がより一層高まります。
人間がウイルスに苦しめられてきた時代は、これまで何度もありましたが、そんな状況の中で、ウイルスのメカニズムの解明を手助けしてきたものは、CGによる可視化を行うことでした。
ウイルス構造をCGモデリングすることで、感染経路の特定をすることが可能ということから、ウイルスだけが対象というように思われますが、CGモデリングで解明できる感染経路はウイルスだけではなく、過去にはバクテリアなどのCGによる可視化も行われてきたのです。
新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向にあるわけですが、医師の先生方やスタッフの方々が注目することの1つに、ワクチンや治療薬はいつ開発されるのかということに大きな関心もあるのではないかと思います。厚生労働省は、 [レムデシビル]というアメリカで製造された抗ウイルス薬を、新型コロナウイルスの治療薬として、承認をしました。この薬は、本来はエボラ出血熱などの治療薬として使用されていましたが、重症急性呼吸器症候群(SARS)や、中東呼吸器症候群(MERS)などのウイルスへの効果も発見されていました。新型コロナウイルスに関しても、同じような効果が見られた為に、厚生労働省は、特例にて承認をしたのです。
[レムデシビル]だけでなく、新薬の承認へと話が進んでいる薬として、新型インフルエンザ治療薬である、[アビガン]があります。こうした治療薬の開発が進むことは、全国的に緊急事態宣言解除がされた後に、もしもまた危機的状況が訪れたとしても、新型コロナウイルスを抑え込むだけの治療薬があるというだけで、先生方の安心にも繋がるはずです。
治療薬の開発が進む中で、困難を極めているのが、新型コロナウイルスに感染した患者の感染経路の特定方法です。医療に関する専門家の間でも、これは、絶対に明らかにされるべきものであると断言しています。何故かというと、感染経路が特定できなければ、今後どのように予防をしていけばいいのかということの方向性を見出すことができない為に、簡単に感染してしまったり、同じことの繰り返しになってしまう最悪の可能性も含んでいるのです。この最悪の事態を招かないためには、CGを使用したウイルス構造のモデリングをして、科学的観点から感染経路を分かりやすい映像として映し出すことで、新型コロナウイルスを恐れることなく、冷静な視点から見ることができるようになるのです。
新型コロナウイルスの構造をCGモデリングすることで、ウイルスの感染経路が特定できることでの大きなメリットとして、感染してしまった患者1人1人が、自身の行動を振り返ったり、今後どのように行動していけば感染を予防することができるのかという指針にもなり、何より医師の先生方やスタッフの方々の精神的・肉体的疲労の削減に繋げることも可能となります。CGモデリングを活用することの本当の意味は、ここにあるのではないでしょうか。そのために必要不可欠な科学技術が、ウイルス構造に関するCGモデリングという映像表現法です。
②今こそ感染経路の特定にCGモデリング技術を活用する必要がある理由
映像制作を行う会社では、ウイルス感染に関して、ミクロの世界で見せるだけのマテリアルが無数にあります。それらのCGモデリングの無数の備えは、活用をしていくことがとても重要なわけですが、では、どのように活用できるのかというと、SNSやインターネット上の動画配信などの通信手段を利用したり、大々的にCGモデリングを公開していくことで、最も早く拡散することで、合理的かつ効果的に活用することができます。
何に対して効果的かと言いますと、インターネット上に大々的にCGモデリング映像を流したり、使用をすることで、結果として医師の先生方に必要とされる情報を、素早く伝えることができて、患者の為にもなるのです。また、そのような内容は、誰もが注目するテーマである為、テレビなどのニュース番組で取り上げられる可能性も高く、その場合に視聴率を集めることまで見込むことができることから、CGモデリング映像を公開することは、利点が多いことがよく分かります。
このように、新型コロナウイルスの構造などCGを使った映像として映し出すことで、新型コロナウイルスに対する新たな策を講じることができるようになるとともに、コロナウイルスに罹ってしまった患者たちに、[何故自分が罹ってしまったのか]という原因や、[また感染しないためにはどのような行動をしていけばいいのか]などと、患者自身に[考えさせる]という意味でも、ウイルス構造のCGモデリングは、特定困難を極める感染経路の解明をするために絶対に必要であり、今こそ活用していかなければならない技術であります。
映像制作だけでなく、医療用CGグラフィックの制作も行っている弊社では、2DCG・3DCG問わず、綺麗で鮮明なCG画像を、低価格でご利用いただけます。お気軽にご相談ください。