介護現場におけるコミュニケーションは、高齢者との信頼関係を結ぶために大変重要です。コミュニケーションをとることによって、トラブルやアクシデントを回避できる場合もあるのです。今回は、介護現場での利用者とのコミュニケーションをとる際のポイントと、コミュニケーション手段を動画で解説することの効果について、丁寧に説明をしていきます。
①動画で学ぶ7つのコミュニケーションスキル
利用者との円滑なコミュニケーションのためには、幾つかのポイントを知る必要であります。コミュニケーション技術を知り、動画の中に収めることによって、より分かりやすく理解してもらうことができます。利用者とのコミュニケーションに重要となる7つのスキルは、以下になります。
1.落ち着いた声ではっきりと話す
高齢になると、高周波数の音域が聞き取りにくくなってきます。この他、早口も聞き取りにくくなるため、落ち着いた声でゆっくりはっきりと話すことが重要です。また利用者の全員の耳が遠いということもありませんので、急に大きな声で話すような必要はないでしょう。
2.傾聴して良き聞き手となること
相手の話を途中で遮ることや、否定することは良いことではありません。そのため、相手の話がひと段落つくまでは、相槌を打ったり頷いたりしながら話を聞き、興味を持っているということを態度で示しましょう。同じ内容の話を何度も繰り返す利用者もいますが、一通り話し終えたところで質問をするなどし、会話を広げていくことが理想的です。
3.ネガティブな会話の多い利用者には話題を変える
「早くお迎えが来て欲しい・・・。」などと、ネガティブな内容を口にする利用者もいるかもしれませんが、そうした時には、その利用者が若い頃に行っていた仕事や、得意なことに話題を変えてみたり、こちら側から利用者に質問をし、教えてもらうなどして話題を逸らすようにしましょう。
4.認知症の高齢者と接するときは相手の波長に合わせる
認知症の利用者は、自分が自分でなくなってしまうような不安や戸惑い、焦りや怒りなどと常に戦っています。起こったことをすぐに忘れてしまう一方で、喜怒哀楽や快・不快といった感情は、しっかりと感じています。複雑でありながら、心細さを感じている利用者の気持ちに寄り添い、「もう少しゆっくりしませんか?」「お茶が入りましたよ。」などと利用者の波長に合わせて接することにより、気分転換をしてもらうことも大切です。もしも認知症の利用者が、完全に過去に戻っている場合には、利用者の昔の肩書上の呼び方(先生・社長・常務等)で呼んでみたりするのも効果的です。この他、利用者の状態に合わせて「会議」や「打ち合わせ」などと波長を合わせることも、円滑なコミュニケーションをとる1つのテクニックとして有効でしょう。
5.触れられたくない話題に注意
利用者が思い出したくないことであったり、聞かれたくないこと、話したくないことというのは、やはりあるものです。具体的な例を挙げると、戦争に関する話題に触れたがらない利用者は、沢山いるわけです。また、全ての利用者が、必ずしも自宅で家族と上手くいっているとは限りません。子どもや孫に関する話題を嫌う利用者は、そういった会話を避ける傾向にあるでしょう。そのため、普段の何気ない会話の中でよく利用者の観察をしながら、職員同士で情報共有したりすることで、そうした利用者にとってNGな話題はメモするなどして、覚えておくことも必要です。
6.会話に余裕を持つ
利用者と積極的にコミュニケーションをとろうとするあまり、相手を待つという余裕がなくなってしまうこともあるかもしれません。しかし、利用者は認知機能の低下や、発語のしにくさを理由に、反応するまでに時間の掛かることがあります。リアクションがないとしても焦ることなく、利用者の反応が返ってくるまでゆっくりと待つことも必要です。利用者の中には、会話すること自体が不得意であったり、苦手であるという方もいますが、そのような利用者には、一緒にゆっくりとお散歩をしたり、お茶を飲んだりするなどし、同じ時間を共有することも良いでしょう。
7.会話だけでなく態度も重要
利用者は、長年のキャリアからのプライドを保っているのです。例え利用者の言葉に間違っていることがあったとしても、否定することなく、そのまま聞き入れるということも大切です。やはり、上辺だけで聞いているような態度では、利用者にも伝わってしまうでしょう。年齢的にも、人生において目上の方であることに変わりはありませんので、尊敬の念を心に持ちながらコミュニケーションをとることにより、スムーズに事が運ぶでしょう。
これらのテクニックを新人研修にも活用できるように動画で分かりやすく解説していくことは有益ですし、何度も見返すことによってテクニックを自分のものにしていくことができます。
②ラポール法を動画で効果的にアピール
利用者とのコミュニケーション法として、以下の3つのポイントも見ていきましょう。
1.ミラーリング
ミラーリングとは、相手と同じ動きをしたり、姿勢を真似したりすることをいいます。心理学では、同調効果や姿勢反響などと言います。このミラーリングは心理療法などに利用されている手法であり、介護業界にも利用することのできる技術となっています。利用者と目線を合わせ、動作や表現を真似てみたりするのであれば、それはミラーリングになります。日々利用者の動きや表情を読み、コミュニケーション手段として利用することが有効です。
2.マッチング
マッチングとは、目に見えるもの以外で相手にどれだけ合わせることができるのかということを指します。具体的には、声の大きさや声のトーンなどが挙げられます。時間に追われる介護現場で、マイペースに利用者と会話をしようとしているかもしれません。例として、自分は早口のほうであるけれども、もっとゆっくり話すべき相手であった場合などでは、コミュニケーションをとること自体難しいでしょう。声の大きさや会話のスピード、声の調子などを改めて意識することも必要です。
3.バックトラッキング
バックトラッキングとは、相手の言葉を活用し、そのまま相手に返しながら会話を行うという手法になります。これはオウム返しとも言われる方法です。相手に言葉を返しながら会話をすることにより、「自分はあなたの話をきちんと聞いています。」という思いを、間接的に相手に伝えられるのです。しかし、いつでも同じワードを返し続けてばかりいては、「この人は本当に自分の話を聞いているのだろうか?」などと思われたり、場合によっては不快にさせてしまいますので、別の言葉に置き換えたりして、工夫をしながら会話を進めることが重要です。
このミラーリングとマッチング、バックトラッキングをまとめて「ラポール法」とも呼びます。ラポールとは、フランス語で「信頼関係」など親密な意味合いが込められています。このラポール法は、介護現場でも活用可能ですので、自身のコミュニケーション技術として取り入れる職員も多くいることでしょう。ミラーリングやマッチング、バックトラッキング、そしてラポール法における説明も、動画で行うことによって、大変分かりやすく伝えることができます。
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