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「症状を体験できる!」統合失調症を正しく理解するのにVR映像が活用されている

VR映像は、最近ではゲームや遊び以外にも、様々なことに用いられるようになってきています。たとえば最近では、医療の世界においてもVR映像が用いられるようになってきているのです。確かに医療とVR映像というのは相性が良いです。特にうつ病や統合失調症といった病気は、よりVR映像にとって相性が良いと言えます。

①うつ病や統合失調症の症状は理解しづらいところがある

うつ病や統合失調症の症状というのは、言葉で説明されても理解が進まないものですよね。
たとえばうつ病であれば「ただやる気がないだけの状態」との違いがぜんぜん理解できないという方もいるでしょう。誰にでもやる気がない時はあります。その違いが分からないから、うつ病患者との適切な接し方が分からなくなるのです。統合失調症だって同じです。いきなり変なことを言い始めたとしても、「ふざけているだけ」「性格が変わってしまったのかもしれない」と思う方もたくさんいるもの。そうして適切な接し方が分からなくなり、適切なサポートが出来なくなるのです。こうした、うつ病や統合失調症がどういう病気で、それになることによってどんな世界を生きることになるのかというのは、当事者にしかわかりません。もちろんそれはどんな小さな病気でも同じではあります。骨折や胃腸炎などだって、その痛みや辛さはなってみないとわかりません。ただそれらの病気・怪我は、経験している方も多いので、理解出来ることも多いものです。しかし統合失調症やうつ病はそうではないですよね。
うつ病に関しては、最近では発症する方も増えてきてはいるでしょう。しかし、なっていない人の方が多いのは確か。だからどうしても理解は難しいですし、適切なサポートが出来る環境も整いません。
そんな時に役立つのがVR映像になるのです。

②VRでうつ病や統合失調症の世界を体験

VR映像とは言っても、それによって人の心の中まで変化させることはできません。しかし疑似的に物の見え方などを変えていくことはできます。統合失調症の時にはどんな風に世界が見えているのか、うつ病の時にはどんな風な心境になってしまうのか、そんなことを実際に疑似体験することはできるのです。
実際に病気になってみないと分からない世界を体験できれば、実際に自分が病気になったのと同じようなものです。だからVR映像でその世界を体験できれば、うつ病の患者さんや統合失調症の患者さんを持つご家族の方は、よりその病気について理解することが可能になります。病気への理解はやはり、患者さんをサポートする上ではかかせません。
もちろん病院に行くだけですべての問題を解決できるのであれば、それはそれで望ましいことかもしれません。でも、実際にはなかなかそううまくはいかないことも多いのではないでしょうか?だからこそ、ご家族もうつ病や統合失調症についてきちんと理解していかないといけません。そのためにVR映像が活用されているのですから、一度体験してみることをおすすめします。

③VR映像の統合失調症への実際の活用例

VR映像で統合失調症の世界を体験出来るとは言っても、実際にどういう映像が作成されているのかわからないと、イメージがわかないという方もいるかもしれません。そこで実際、VR映像で統合失調症の世界を疑似体験してもらうために、どんな風な映像が作られているのかということに関しても紹介していきます。もちろん作り方は一つではありませんし、方法も一つではありませんが、一例としてあげるならば、こんな例があるんです。
ある一人の女性が仕事をしているシーンからスタート。VR装置を装着している人は、その主人公の女性の主観となります。VRなので当然、右を向けば視界も右を向きますし、手を動かせば画面上の手も動かされていきます。主人公の女性は、その画面の中で上司の人から書類を渡されるのです。そして、その書類をデータ入力するように頼まれる。
書類を受け取ると、装着したVR装置の中からどんどん幻聴が聞こえてきます。「こんなこともできないのか…」とか「またミスするとか本当に勘弁してよ…」とか「こんな使えないやつクビになってくれないかな」とな「こんな仕事しかできないのに、それすら遅いとか本当に役立たず!」とか、そういう声が右から左からどんどん聞こえてくるのです。
そういう声が聞こえてくると同時に、目の前の視界はどんどん歪んでいきます。そしてついには発狂してしまう…。そんな世界を体験させてくれるのです。
こんな世界を体験するのは、一般人にとってはかなり怖いことであるというのは間違いありません。その怖さが理解できれば、少なくともこれまでよりは統合失調症の人に対しての見方は変わっていくでしょう。

④VRでうつ病や統合失調症への全体的な理解を広げることも

VR映像でうつ病や統合失調症の世界を疑似体験させるというのは、何もうつ病や統合失調症の患者さんを持つご家族にだけ有効なわけではありません。それは、もっと社会全体に対しても有効なことになります。うつ病や統合失調症の症状は、家族以外の身近な人に対しても起こりうるものです。たとえば会社の同僚だったり、よく遊ぶ飲み友達だったり、誰がそれにかかるかはわかりません。いざ同僚や仲間がそれにかかったとして、適切なサポートが出来る人がどれくらいいるでしょうか?適切な理解をもって接することが出来る人がどのくらいいるでしょうか?
ドラマや映画で、うつ病や統合失調症の人が出てくるものはあります。中には主人公がそういう症状の人であるということもありますよね。でも、それらはあくまでもドラマや映画の中の話であって、それを見たからといって正しく自分がその病気について理解できるわけではありません。
しかし、もしVR映像でうつ病や統合失調症の症状を体験出来るというようなイベントが行われていたらどうでしょうか?多くの人が、実際にうつ病や統合失調症の世界を体験することが出来るようになって、社会全体でうつ病や統合失調症への理解が進んでいきます。もちろん患者さんのご家族に対して病気について理解してもらうために用いるというのもすごく効果的なことではありますが、もっと社会全体として理解が深まり、社会全体としてこうした病気を抱える人に対してのサポートが出来るようになれば、それはすごく生きやすい社会になりますよね。
VR映像をそんな風に活用するという流れも、今後は広まっていくのではないでしょうか。もしそういうイベントが行われたりしたら、患者さんのご家族はもちろん、患者さんが同僚や仲間内にいるという方も、足を運んでみることをおすすめします。

⑤うつ病や統合失調症は説明されるよりも体験した方が早い

もちろん、言葉で説明されたことを理解しようとすることも大切なことです。それはそれで病院との一つのコミュニケーションですし、患者さんを抱える方にとっては病院側と信頼関係を深めていくということも間違いなく必要なことではあるでしょう。
ただ正確にうつ病の症状や統合失調症の症状について理解しようと思うのであれば、言葉で説明されるよりも体験してしまう方が早いですし、確実に理解できます。幸いにも今はそうするだけの技術やサービスがあるわけですから、どんどん活用してみてはいかがでしょうか?

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