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介護ケアでも注目「回想法」を映像で

「回想法」とは、アメリカの医師ロバート・バトラーにより提唱された心理療法のことをいいます。昔懐かしい生活用具などを用いて、かつて自分が経験したことを皆で楽しみながら語り合うことにより、気持ちを元気にさせていきます。懐かしい映像や物を見て、思い出を語り合うことには、脳を活性化し精神状態を安定させる効果があります。また、長期間継続して行うことによって、認知症の進行予防であったり、うつ状態の改善にも役立ちます。今回は、回想法の懐かしの映像や、昔の生活再現VTRを制作することの効用や利点等について詳しい解説を行います。

①動画から知る回想法と実行方法

起床や食事、移動や入浴、排せつなど、日常生活を送る上で普段行う行為のことを、ADL(Activities of Daily Living)と呼び、日常生活動作のことを指しています。これができるかどうかが、介護の必要性の分かれ目となります。ADL記憶は、10歳~15歳の記憶の中に含まれており、当時の記憶を失うと、ADLを保つことができなくなると言われています。そのため、回想法においては、この10歳~15歳の記憶が非常に重要になってくるというのです。

回想法を行うときに、参加者との交流や、心の変化から、会話の内容に変化があることもよく見られることです。もし話の内容に変化があっても、否定することなく、ただ受け止めるようにすることが大切です。また、参加者の話す会話に集中するだけでなく、その内容の奥底にある思いを汲み取るという作業も、回想法において重要なポイントとなります。そのため、参加者の日々の状態をよく観察し、話したくないと感じるような内容は尋ねず、どのような内容の話にも、常に理解を示す姿勢が重要です。

これらの解説には、動画を活用することによって、丁寧で分かりやすい説明を行うことができます。特に、ADLに関する解説などは、口頭で説明するには複雑な内容であるので、映像を使って伝えることが、動画を見る視聴者のためにもなるでしょう。また、回想法という内容を、具体的にイメージしてもらうためにも、動画を活用すると、より幅広い表現をすることができるため、効果的です。

回想法を行う前には、まず準備を行う必要があります。参加者候補とスタッフを選定し、評価を経て、最終参加者を決めていきます。次に、参加者個々の目的と、グループ全体での目標を定め、日時まで決定したところで、本人や家族に向けて、「思い出を語る会へのご招待」というような内容の招待状を渡すようにします。招待状には、テーマなどを詳しく記載してあるものを渡します。

次に、1クールを何回に設定するのかということを定めていきますが、具体的な例を挙げると、1クールを5回にしたケースでは、5回分のテーマを決めるという設定になります。設定は、懐かしい映像を用いるもの、時系列を辿るようなテーマなど、実にいろいろなテーマが存在します。初回には、誰もが気楽に参加することのできるテーマを定めるようにします。家庭でのこと等、プライベートな内容は避け、皆が共感できるような内容が望ましいと言えます。そして、1クールのラストは、明るく希望に満ちたテーマを選定するのも最適です。

回想法を行う前に必要な準備における説明も、動画を活用し開催者の理解しやすい内容にまとめることが有益です。1クールを何回に設定するかというプロセスでは、具体例を挙げながら、解説を行うことが有効です。また、例えば参加者に向けて動画制作をする場合には、1クールを数回に分けてテーマを選定し、最終的に決定されたものを映像で表示することも相応しいと言えます。参加者にとって親切であり、丁寧に制作された動画は、繰り返し見てもらえる確率も高まり、拡散もされやすいでしょう。

②再現VTRでコミュニケーション支援を促進

回想法に関するテキストになるものとして、懐かしい玩具や文房具などの生活用具が挙げられます。あるいは、昔の報道番組や懐かしい音楽、流行した雑誌や絵葉書なども相応しいでしょう。「学生時代」や「冬の思い出」などのテーマを設定する際には、「学生時代」であれば、肩掛けの鞄や当時の教科書、学生服やお弁当、などが挙げられ、「冬の思い出」であれば、火鉢や行火、半纏や丹前なども適切でしょう。懐かしい生活用具を通して、10代の頃の思い出に、焦点を当ててもらうことを目標としています。

その他に、「洗濯板の思い出」や、「お釜でご飯の思い出」にクローズアップした催事では、実際に洗濯板を使用して洗濯を行ったり、薪を燃やし、お釜でご飯を炊きます。洗濯板を使用すると、洗濯機では感じることの不可能な昔ならではの手洗いの良さを実感することができて、お釜を使用すれば、炊飯器では味わうことの不可能なお釜だからこそ実現できる美味しいご飯を味わえます。実際に回想法に参加した参加者は、回数を重ねるごとに表情が明るくなったり、ポジティブな言動が増えたりと、コミュニケーション能力の向上に貢献するというような研究報告も存在します。

この回想法ですが、基本的に楽しく会話することが必要であるので、費用も発生せず、そのための場所を選ぶ必要もありません。気楽に参加できることから、専門家による心理療法だけでなく、公民館などの集いの場でも親しまれています。自宅にある思い出の品を持参し、会話をすることも良いでしょう。老年期に自らの人生と向き合い、再評価を行うことにより、自尊心を高めることができます。回想法は、高齢期独特の抑うつといった症状を和らげる効果もあるとされています。

昔の写真や懐かしい物は、そこに残る思い出を再現VTRとして復活させ、参加者のコミュニケーションの引き出しを行いましょう。昔の写真などが残っていない場合であっても、本人の語る会話から動画を制作することも可能とされています。当時の写真や映像は、モノクロの時代であったかもしれません。その場合には、敢えて動画をモノクロにして、再現VTRを制作することも効果的です。また、参加者の年代別に、懐かしの映像を制作することも有効でしょう。年代別に制作をし、皆で再現VTRを見ることによって、参加者同士がお互いに、多くの会話を楽しむことが期待できます。

回想法は、介護施設などでの認知症に対するアプローチとして導入されています。回想法を受けることの可能な施設として、全国の介護施設や認知症を専門とするクリニック、一部のデイサービスやデイケア等が挙げられます。回想法の動画を制作するときには、「どのような施設で回想法を受けられるのか?」という情報も、しっかりと取り入れるように制作をしていきます。有益な動画を制作すれば、動画はあっという間に拡散され、さらに多くの視聴者に動画を見てもらうことができます。動画の制作は、映像制作企業に依頼を行うようにしましょう。

弊社では、回想法に関する映像の制作を行っております。懐かしの映像制作や再現VTR動画の制作、PR動画制作や映像配信サービス等、美しく質の高いオリジナル動画を、リーズナブルな費用でご利用いただけます。映像制作のご依頼は、弊社まで、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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