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BPSD治療に映像を!効率的に脳に刺激を与えることができる映像が効果を発揮!

BPSD「認知症の行動・心理症状」といわれ、不適切なケアや身体の不調や不快、ストレスや不安などの心理状態が原因となって現れる症状です。介護をする人が特に問題視することの1つです。そのため、できれば速やかに改善させてあげたいところです。そのようなBPSDの治療法の一つに、映像を用いた療法があるのです。

①心地よさを与えることができるの映像

たとえば、自分の懐かしい写真をまとめてスライドショーを制作する。あるいは自宅の中を撮影した動画をまとめて映像にする。好きな花を撮影した動画を作成したり、あるいは好きだった芸能人の映像をまとめてDVDにして見せたなどという例もあります。こうして自分の興味や感性を刺激するような映像を見せてあげることで、BPSDをいったん脳の脇の方に押し出していくことが可能になるといいます。すると、すっと頭の整理がつきやすくなることがあり不安が少し和らぎます。
BPSDを介護する側からみたところ、問題行動が起こってしまう理由は、今の自分を受け入れることができないからであることが多いといわれます。その今の自分を受け入れるためには、いったん頭の中を整理する必要があります。しかしそれは簡単にできることではありません。そこで使われているのが映像です。

②メリットは体への負担の少なさ

映像の利点は、薬物などによる治療のように体への影響がないということ。ただ映像を見せるだけで済むので、特に身体に影響が出るわけではありません。もちろん、薬物での治療であっても、そこまで甚大な副作用があるわけではないでしょうが、それでも少なくとも何らかの影響は与えることがあるかもしれません。また、他に服用している薬との兼ね合いがでてくる場合があります。
それに対して映像での治療であれば、身体に悪い影響を与える可能性はありません。そのため、BPSD以外に身体的に問題を抱えているという場合でも、BPSDの治療がしやすくなります。

③自宅での治療にも役立てられるというメリットも

またこうした映像によるBPSD治療は、自宅での治療に役立てることができるというメリットもあります。映像を見せるだけで良いわけですから、リラックスできれば場所は別にどこでもいいわけです。たとえば、病院や介護施設でも自宅でも、映像を見ることができる環境であれば、BPSDの改善に役立てることができます。特に自宅においては、BPSDで困る場面が多くなります。自分たちだけではどう対応したよいかわからなくなることもありますし、薬を飲ませて対応しようにも近づけないということもあるでしょう。そのような時でも映像であれば、無理に近づくことなく見せることも可能です。治療・改善を試みる側にとっても、リスクが少ないというメリットがあります。
介護する側が怪我をしてしまったり、あるいは心の病になってしまったら介護どころではなくなりますから、そうならないように治療・改善を進めることができるというのは大きいですよね。そのため今映像を使ってBPSD治療に取り組んでいるところが増えてきています。

こうした映像での治療の場合、やはり映像のクオリティは大きな問題になります。クオリティが低いと映像に見向きもしてくれない可能性はあります。また、人によってどのような内容に興味を示すのか探らないといけないかもしれません。できる限り見入りやすい映像を作成することが大切です。

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